やっとシートライアルの話です
まずはAzimut 50 から行かせていただきます
ちなみに現行モデルのAzimut 50 は、スペック上はCATのC12, 715馬力、トップ32kt
これにIPS900 (エンジン自体は700馬力)が換装されています

さて、どんなものか?
とりあえず中を見てみる Azimit の柔らかな雰囲気の内装、上手くまとめられています
それはさておきドライブの話で、

...随分変なところにジョイスティックが付けられており、

ここにしちゃった!? と思ったんですが、これは元々シャフト艇だったものをIPS換装したため、最初からジョイスティックの使いやすい配置を考えて(考えずに)ここに置いたわけではない、とのこと
レバー根元に4つスイッチが見えますね、下の左右が今までのジョイスティックと同様の通常/高速のジョイスティックモードのスイッチ、上の左側がダイナミック・ポジショニング・システムのスイッチです
さて、出る
離岸の動かし始めの自由な操作性は相変わらず便利です 離着岸が物凄く楽になるのは、一度経験して頂ければすぐに理解、体感できます


印象: かーーーるい感じ
長々とハンプするようなことは全然なく、停船状態からあまり姿勢変化をしないまま滑走状態になります やはりIPS的な加速で立ち上がりがかなり速いので、すぐに20kt台の後半まで到達する
その後
30ktを超えてくる ここから先も我慢比べで加速する感じはなく、33、34、35、、、36kt台から先は更に頑張り、行き方向で37kt、帰り方向で38ktを記録 燃料が軽めだったらしいが確か8人乗船していた中で、5,6ktは余計に出ていることになる
つまりは、かなりスペックアップしているわけですね 載せているエンジンhpを見ればあまり変わらない(実際には15hp下がる)わけですが、結果としてかなりのスペックアップです 動きもかなり軽快になるし当然よく曲がるし、申し分無い やはり、IPSドライブの特性もあるし、厚く扱いやすいトルク特性がもたらしている動きの良さがあります
あとですね、静かなんですよ ノイズとか振動が少ない
うるさいと(うるさいなぁこの船...)と誰しも感じやすいものですが、静かなほうは言われないと案外気付かないものです ノイズの減少には、ドライブマウント周辺の造作だとか水中排気なことがかなり効いているようです

ボルボペンタ藤井社長の上に見えるのが、ダイレクト・ポジショニング・システムのアンテナ 前後に高精度のGPS受信ユニットが入っていて、これが姿勢制御の元となっている 形状的には、フルノのNAVnet3D のサテライトコンパスと似た雰囲気
これを使っているときの7インチモニターの表示は、こんな感じです

作動方向に矢印が出るようになっています 分かりやすいのと、デザイン的にもカッコイイ

着岸もあっという間で取り回しに苦労することは皆無でした
トータルしてみて、やはりIPS はとても良いユニットであることは間違いない
時折ネガティブな見方もしてみて欠点を探してみるんですが、こういったマリン製品のグレードで考える限り、どうも致命的な欠点になるものは見つかりません
ウィークポイント?のように聞かれる、もし何か巨大なものがIPSユニットにぶつかった場合についても、下だけ取れて上は残るので沈んだりしません 今回はここらへんの話も色々聞いてテストピースも見てきました 付け替えるだけなので、結局は楽ができます
例えばですが、色々なフリクションロスは当然ありますよね でも、内部のギア一つとってもVolvo製品の効率は元々良いほうと言えます それから、表面の流体抵抗的なものを突き詰めていくと、僅かな効率アップの割に研究開発が大変で価格が物凄く上がるはずで、これは他社製品も同じ(例えば、抵抗の物凄く少ない、超高強度で薄いブラケットの製作、とか)
デリバリーされてから実質4年程経ちますが、今のところリコールもありません
欠点といえば欠点かもしれないのは、ハル形状の設計に若干制約があることくらいですかね 一応、推奨されるデッドライズの幅というのがありますから...もっとも、許容範囲は十分に幅広いので現実的には全然問題ないのですが
Azimut はすでにAzimut43SでIPSを導入しているので、このIPS2をインストールしたモデルもきっとラインナップするでしょうね 果たしてS付きのシリーズだけに導入するのか、他の全モデルにまで導入するのか
もしシャフト艇とIPS艇のどちらかが選べる状態なら、私なら間違いなくIPS艇をお勧めしますね 楽だし速いし燃費いいし静かだし
次は、IPS600トリプルの艇について (続く)

