3S参上! (塗装部 藤本)

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あの男がやってきた

sugi-sack-studioの杉本氏
いつものように古いダッジのキャンピングカーで深夜に来所
相変わらず忙しいらしく疲れた顔 お互いの過労話にしばし花が咲く

社長との打ち合わせを済ませると早速作業が始まった
既にクリアーを二十数回吹き付けられて表面を平滑に整形されたチークに
割り付け作業を行う

この割り付けという作業
普段気にして見ている人はいないと思うが非常に重要である
全体のバランスを左右するのはもちろん、例えばトランサムに入れる
レタリングの場合、正面から見て横に真っすぐに見えなければならない
だが普通にプリントアウトした文字を歪曲した部分に貼ると
決して真っすぐにはならないのだ
更には文字の間隔、それぞれの文字の大きさまで微調整を行わなければ
完璧なものとはならない
腕のない(目の悪い、又は繊細な感覚を持たない)看板屋は
ワープロ任せの文字をただ打ち込みプリントアウトした物をただ貼付けるだけ
曲がった部分にもそのまま貼るので曲がって見える

腕の良い看板屋は文字の間隔、大きさの微調整を行うのはもちろん
曲がった部分に貼る時もその人独自の理論、方法を持っていてそれに従い
完璧な作業を行うのである
sugi-sack氏の場合 彼は看板屋というより一種の芸術家であるが
全ての作業を手作業で行う
フォントデザインから描く物に合わせた微調整まで全てがアナログの作業
歪曲した部分の遠近感さえキャンセルさせる文字調整
それにより物体の三次元感と文字の二次元感が入り交じることによって
生み出される独特の立体感が魅力だ
そしてプリントアウトでは決して再現できない手描きによる微妙なゆらぎ
宮大工による寺社が人々に与える緊張感と安堵感
あれと同じような感覚を与えてくれる
腕のない人では揺らぎではなくただの失敗作だ

明日から世の中に溢れる様々な看板や広告を見て欲しい
sugi-sackの凄みを実感できるだろう