
天気予報があたらない
週間予報に至っては日々変更される始末
気温や湿度、雨や風に左右される塗装の仕事にとってこれは死活問題だ
僕は予報が外れる度に塗装部川田に、めざましTVの愛ちゃんに騙されたとボヤいてみるのだが
天気予報があたらないのはもちろん愛ちゃんのせいではない
ましてや森田さんのせいでも木原さんのせいでもないのは言うまでもない
ではなぜ天気予報はあたらないのか
バタフライ効果 という言葉がある
「初期値に対する鋭敏な依存性」と専門的には呼ばれているが、
中国で蝶が羽ばたくと来月アメリカでは嵐が起きる
といった意味だ
一般的には収束して取るに足りずと思われがちな蝶の羽ばたき程度の小さな変化が
大局にもたらす影響を端的に言い表した言葉だ
概念としては次のようなことだ
会社に行こうと家を出るのがいつもより1分遅れてしまった
そのためいつもの電車に乗り遅れ会社に遅刻、上司に怒鳴られショックで仕事でミスを連発、
お得意様からは取引中止の通告、それを聞いた上司からは左遷命令、奥さんからは離婚を
言い渡され、慰謝料で無一文に
たった1分の遅刻がもたらす悲劇 こんな極端な例ではなくても似たような経験をした方は
多いだろう
実生活と同様、気象予報においてもこれと似たことが起こる
つまり気象予報の為にコンピューターに打ち込むデータに少しでも誤差があったり
センサーとセンサーの間のちょっとした空気の乱れを見逃していた場合
それは時間の経過と共に爆発的に膨れ上がり予報とは全く別物の天気を作り出してしまうのだ
このバタフライ効果、実は1960年代初頭にエドワード ローレンツという人によって
既に発見されていた
このことにより天気予報、特に長期予報は絶対にあたらないという事が決定的になってしまった
僕の幼少期(60年代後半だ)、図鑑では予報は言うまでもなく気象はコントロールできる
時代がくるのだと高らかに唱い上げられていた
カオス理論が科学者にさえ認知されるまでには20年もの年月を要したのだ
僕が気象のコントロールはできると信じていたのを誰も責めることはできないだろう
あれから時代が流れコンピューターが発達し衛星による詳しいデータが得られるようになった
現代においても天気の「初期値に対する鋭敏な依存性」という性格は変わっていない
ほんの小さな見落としが天気予報をあたらないものにしている
でも天気が完璧に予報できたらきっとそんなにつまらないことはないだろう
予測不可能な事こそが人生に彩りを与えてくれる物だと僕は信じているのだから
ただ仕事が絡んでくるとなるとまた話は別だ
納期に間に合わなくなったり、他の作業者に迷惑をかける状況も当然出てくる
胃がキリキリ痛み出し精神的にもボロボロになってしまう
そんな訳で今日も愛ちゃんにあたってみるのだけれど当然愛ちゃんのせいではない事くらい
わかってます
愛ちゃん ゴメンね